徳島県牟岐町「消費者教育×プログラミング教育」の実施

 

< 消費者教育×プログラミング授業 実践報告 >

8/19~8/21までの3日間、
徳島県牟岐町の小学生たちといっしょに、賢い消費者になってもらうためのセミナーを実施しました。

集合写真

 

牟岐町

徳島県南部に位置し、高知県の県境にも近いこの町はの人口は4,850人ほど(2010年調べ)。
年々、学生の数も少なくなる中で、いつも地域の小学生は地域とも連携して活発な活動をしているのが特徴です。

 

セミナー対象者

地元の小学生を中心にした4~6年生の15名。

TV局や新聞社などの地元メディアや、教育委員会など学校関連や徳島県の方もお見えになられ、にぎやかなセミナーとなりました。

 

今回の学習指導略案

授業日時: 令和2年8月19日~21日 各3時間

対象学年: 小学3・4年生以上

授業区分: F.学校外でのプログラミング学習の機会に相当

主な指導:
スターティングPCスクール 土居郁男
徳島県金融広報委員会 アドバイザー 玉田樹身英

主催: 特定非営利活動法人牟岐キャリアサポート

共催: 牟岐町教育委員会

サポート:
NPO法人ひとつむぎ所属 大学生3名
高知工科大 大学生2名

 

学習目標:
Scratchを利用してプログラミングの方法と初歩的な考え方を学んだうえで、キャッシュレス決済を題材に2人1組で協力しながら自分たちだけのクレジットカードを作成し、消費者として大事なことや注意すべきことなどを楽しみながら学ぶ。

 

これまでの授業課程:
なし。
今回が初めてのプログラミング授業体験だが、1~2度、Scratch自体には触れている生徒もいた。

 

指導展開

今の社会ではキャッシュレス決済に代表されるように、「目に見えないお金の動き」がごく一般的になってきており、小学生たちにとっても周りの大人を通してや、ゲームの課金、ポイントカードなど・・紙や硬貨によらない通貨はより身近に感じるものとなっている。

そんな中にあってますます重要になってくるのが「消費」に関わる学びであり、消費者教育自体は、英語やプログラミングに隠れてはいるが、2020年度からの「新学習指導要領」の下で必修となる学びとなっている。

2022年度から成年年齢が18歳に引き下げられるが、18歳から一人で有効な契約ができ、また、保護者の同意を得ずに締結した契約を取り消すことができる年齢が18歳未満までとなることから、自立した消費者を育むため、契約の重要性や消費者の権利と責任などについて学習することが求められています。

そこで今回は、同じく必修化される「プログラミング教育」を利用し、
「より楽しく」
「より身近に」
「より分かりやすく」
消費者としての学びが出来ればという考え方からセミナーを構成いたしました。

さらに最終日には、学んだ内容も踏まえ、地域や家庭、学校などでの連携も踏まえた「カードの使い道」を一緒に考えた。
みんな想像的・創造的なアプローチで、現実社会における課題解決も目指しつつも、楽しみながら地方活性化できるアイディアを各班で検討・発表してくれた。

導入(初日) Scratchプログラミングで楽しもう!
展開① クレジットカードの仕組みを知って、自分たちだけのカードをプログラムしよう!
展開② 作ったカードでお買い物を疑似体験。シミュレーションできるようにプログラムを作ろう!
展開③ 消費者教育の専門家より、世の中のお金の流れについて聞いてみよう!
まとめ 自分たちの身の回りであったらいいなと思うカードの使い方は?(ワーク&発表)

 

仕様教材

Scratch(スクラッチ):

MITが開発したプログラミング教育用アプリ。
2020年度からの必修化にあたり、多くの学校での利用が検討・実践されている。

Scratch画面

 

PaSoRi(非接触ICカードリーダー、RC-S380):

FeliCaカードの読み込みの出来る端末。
電子決済や、e-Taxなどの際に利用される機器。

RC-S380

 

FeliCa(フェリカ)カード:

交通系ICカードや電子マネー、社員証など・・多くの場面で利用される非接触ICカード技術。
今回のセミナーでは、一般に販売されている無地のカードを利用。

無地のFeliCaカード

 

PaSoRich(パソリッチ):

徳島文理大学の 林 向達 准教授により作成されたScratchの拡張機能で、PaSoRiカードリーダーによるICカードの読み込みが可能となるブロックが追加される。
今回は、セミナーでの利用を林先生にご許可いただいている。
※参考ブログ:PaSoRich – ICカードリーダーをScratch3.0で

左側に緑色のオリジナルブロックが複数追加されている

 

実際の授業の様子

授業風景:

地元テレビ局などが多く来ている中でも生徒たちは緊張せずに楽しみながら取り組んでくれた。
※動画は、地元テレビ局による実際の放送

<プログラミング>

<カードデザイン>

<ワークショップ&専門教育>

 

まとめ

気付き及び成果:

プログラミング教育の大きな利点は、その「楽しさ」にあると考えている。
子供たちは楽しみながら、いつの間にかプログラミング教育を通して算数や国語、アートや音楽、テクノロジーや社会、そして今回の消費者教育の大事な要点を学んでいく。

学びは本来、新しいことや興味のあること、これからの自分の未来のために社会について知ることができる「楽しい」ものであるはずで、「プログラミング」の役割は、その本来の学びに対する楽しさをもう一度教育の中に吹き込むことのできる格好のツールと考えることができる。

全ての時間が終わった後、「もっと学びたい」と言ってきてくれた生徒がいたことが本当に感謝なセミナーとなった。

 

その他 TV・新聞等メディア

今回も、多くのメディアの方々が来てくださり、生徒へのインタビューや授業風景などを放映・掲載してくださいました。

コロナ禍でのお忙しい中、お越しくださりありがとうございました!

▽以下、順不同▽
・徳島新聞社
・四国放送

 

追記

今回のセミナーは、「学んで終わり」という性質のものではなく、コロナの状況などにもよるが、地元の祭典「牟岐にぎわい産業祭」や牟岐小学校との連携企画が検討されている。

子供たち自身が作った「自分のカード」が、もし地元の祭りや学校で実際に利用できれば、きっとそれは最高の学びにつながる一つの材料となるだろうと思う。

 

Special thanks!!

今回のScratch拡張システムを提供してくださった、徳島文理大学の林 向達先生。
ありがとうございました!

徳島文理大学 林研究所にて

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